引きこもり1年4ヶ月から復活!農協内定の高校生物語

佐藤渉太君の物語は、不登校 や引きこもり に悩むすべての若者やその保護者にとって、まさに「希望の光」です。ここでは彼の実際の軌跡を紹介しながら、支援の力がいかに人生を変えるのかをお伝えします。

目次

スポーツ推薦で入学するも、不登校に

佐藤渉太君は、中学時代に野球で活躍し、スポーツ推薦で高校に進学しました。
しかし、入学してすぐの厳しい部活動環境や人間関係に馴染めず、入学式以来、学校に行けなくなってしまいます。
彼の不登校はその後1年4ヶ月にわたり、完全に引きこもり状態になりました。

支えとなったのは、唯一の繋がりであったお母さんとのメールのやりとりだけ

そのような中、お母さんは私たち高卒支援会に相談され、
当時の理事長である私・杉浦は「大丈夫、必ず教室に戻れる」と励ましの言葉を1年以上 送り続けました。

「ショウタは死んだものだと思ってください」

しかし1年が経ったある日、お母さんから届いたメールにはこう綴られていました——
「ショウタは死んだものと思ってください」
支援している私たちも、この言葉には大きなショックを受けました。

しかし、私は諦めず、スタッフに「彼に手紙を書いてみて」と指示。
その手紙がきっかけとなり、奇跡が起きたのです。

ついに教室に姿を現す!

ある日突然、渉太君はフリースクールの教室に姿を見せました。その日から、彼の再スタートが始まりました。
スタッフと共に体力作りを始め、日々のコミュニケーション能力を養うプログラムに参加。スキー合宿では幹事を任され、責任ある役割を通じて自信を取り戻していきました。

さらに、YouTubeライブに私・杉浦と出演したことで、発信力や人前で話す度胸も身につき、
内面の成長が見られるようになります。

更に、朝日新聞の記事にも 不登校、引きこもりとゲームの関係が掲載されました

引きこもり1年4ヶ月から復活!農協内定の高校生物語

通信制高校を卒業後、彼は東京農業大学オホーツクキャンパスに進学。
「農業を通じて人の役に立ちたい」という思いを持ち、大学生活では学びにも意欲的に取り組んできました。
大学生活の中でも彼は、自炊や一人暮らしを経験し、社会性や生活力を培っていきました。
特に農業実習では現場の厳しさとやりがいの両方を体感し、自分の進むべき道への確信を深めていきます。

そして2025年春、見事JA(農協)への就職が内定。
高校入学時には想像もしなかった未来を、自らの力で切り拓きました。

「当たり前じゃないですか!」入社式にも出席

2025年4月、私たち高卒支援会=通信制高校サポート校のスタッフの結婚式が執り行われ、
そこに佐藤渉太君も出席してくれました。

久しぶりに再会した彼は、以前とは比べものにならないほど明るく、堂々とした姿でした。
元気そうにしていた彼に、私は「おまえ、入社式は出ただろうな?」と声をかけました。

すると彼は、笑顔で「当たり前じゃないですか!!」と返してくれました。
「そうか、不登校も引きこもりも卒業したなぁ。これからがんばれよ」
と声をかけると、彼は力強く「はい、農協で頑張ります!」と応えてくれました。
この短いやりとりに、彼の確かな成長と未来への意志を感じ、私は胸が熱くなりました。

支援があれば未来は変えられる

この物語は、支援がなければ引きこもりが続いていたかもしれない現実を示しています。けれど、適切な支援と見守り、そして信じる心があれば、人は必ず立ち直ることができる。
不登校や引きこもりの渦中にいるご家族、そして本人へ——。
どうか諦めないでください。

私たち高卒支援会(フリースクール・通信制高校サポート校)や、一般社団法人不登校・引きこもり予防協会は、あなたの再出発を全力で応援します。
未来は、いつでも変えられるのです。

動画で見る佐藤渉太君の軌跡

▶️ https://youtu.be/ugbjRIBrul8?si=vFZwahfYPvYiMd7O

監修・出演 不登校・引きこもり支援40年 杉浦孝宣(一般社団法人不登校・引きこもり予防協会 代表理事)
協力 認定NPO法人高卒支援会 理事長 竹村聡志  ライター:小山美香さん

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