NHKあさイチで話題!中学受験と“やりすぎ”教育が不登校を招く理由

はじめに

「中学受験が終わった途端、子どもが学校に行けなくなった…」 「志望校には合格したのに、毎朝ベッドから起き上がれない…」

こうした相談が、私たち一般社団法人 不登校・引きこもり予防協会には毎月のように届きます。

実は、こうした“燃え尽き型”の不登校は年々増加しています。 その背景には、親の「よかれと思って」の“やりすぎ教育”があることも少なくありません。

このテーマは、私が以前、NPO法人高卒支援会の理事長としてNHK『あさイチ』に出演した際にも取り上げられ、大きな反響がありました。

本記事では、あさイチでの内容や、私たちの支援現場での実例をもとに、「中学受験と不登校の関係」「やりすぎ教育の見直しポイント」「支援で立ち直った子どもたちの成功事例」を、わかりやすくお伝えします。


目次

NHKあさイチで話題!中学受験と“やりすぎ”教育が不登校を招く理由

2019年12月、NHK『あさイチ』で放送された特集「“やりすぎ”た教育を受けた子どもの今」。 私はその回に、支援者として出演しました。

この特集では、“教育的ネグレクト”とは対極にある「教育的マルトリートメント(過干渉・過負荷)」が、子どもにどのような悪影響を与えるかが取り上げられました。

中学受験を控える子どもに対して、

  • 毎日10時間以上の勉強
  • 週6日の塾通い
  • 結果が出なければ叱責

こうした“熱心すぎる”関わりが、逆に子どもを精神的に追い詰めてしまうことがあるのです。

番組では、

  • 合格後に「燃え尽き症候群」となり不登校になる子
  • 成績低下により自己否定感を強め、引きこもる子 などの実例が紹介されました。

そしてその支援に当たっていたのが、私たちのような第三者支援機関でした。


第2章:「やりすぎ教育」が子どもに与える影響

中学受験は、10〜12歳という非常にデリケートな時期に行われます。

この時期に、

  • 自由な遊びや休息の時間が奪われる
  • 成績や合否で家庭内の評価が決まる
  • 常に「努力しろ」「もっと頑張れ」と言われる

といった環境に置かれると、子どもは心のバランスを崩しやすくなります。

特に以下のような子どもは要注意です:

  • 真面目で親の期待に応えようとするタイプ
  • 不安が強く、自己肯定感が低い子
  • 感覚過敏や発達特性がある子

これらの子どもが“やりすぎ教育”を受け続けると、

  • 朝起きられない
  • 突然泣き出す
  • 食欲不振
  • ゲームやネット依存 といった形でSOSを発するようになります。

第3章:支援現場での実例 – 中学受験後に不登校になった子どもたち

ここでは、実際に支援した中学受験→不登校のケースをご紹介します。

シュン君(仮名)

  • 小学4年から中学受験塾に通い、偏差値60以上の中高一貫校に合格。
  • 入学後、学校のスピードや人間関係になじめず、1学期で不登校に。
  • 生活改善合宿に参加後、通信制高校へ。
  • 現在は看護系大学に在籍。

W君(仮名)

  • 合格した喜びもつかの間、入学から2週間で朝起きられなくなり不登校に。
  • 「もっと頑張れば良かった」と自責の念に苦しむ。
  • 高卒支援会のサポートで規則正しい生活を取り戻し、現在は自衛隊で活躍。

こうした実例からわかるのは、子どもは「限界を超えて頑張る」と壊れてしまうという事実です。


第4章:親ができる「やりすぎ教育」の見直しポイント

子どもを不登校にさせないために、親ができることは何でしょうか。

1. 勉強よりも「心の健康」を最優先に

合格や偏差値よりも、笑顔・食欲・睡眠の安定が最優先です。

2. 成績や結果で愛情を示さない

「テストの点が良かったから褒める」はNG。努力や姿勢を認めましょう。

3. 子どもの「休みたい」気持ちを否定しない

休む=サボりではありません。心のエネルギーを回復する時間です。

4. 専門家と早めにつながる

「うちの子だけおかしい?」と思った時こそ相談のタイミングです。


第5章:当協会の支援で立ち直った成功事例

当協会では、中学受験後の不登校・引きこもりにも数多く対応しています。

Y子さん(10年引きこもり→公務員)

  • 中2で不登校→10年引きこもり→支援受けて短大→保育士→公務員

タツマ君(不登校→難関大→公務員)

  • 中1から不登校→合宿→大学進学→区役所勤務

ヨッシー君(不登校→青山学院大学→IT企業)

  • 中学受験失敗→通信制高校→大学進学→大手企業に就職

こうした子どもたちは、「支援」と「時間」と「信頼関係」によって、再び歩き出せたのです。


第6章:「不登校〜引きこもりステージ判定表」で現状把握

当協会では、不登校・引きこもりの状態を5つのステージに分類し、対応を明確にしています。

ステージ不登校期間生活リズム親子間の会話支援の必要性
1〜60日ほぼ安定あり傾聴・共感
261〜180日やや不規則減少傾向第三者相談が有効
3半年〜1年昼夜逆転など困難専門支援が必要
41年以上引きこもり傾向ほぼ無し訪問支援・合宿等
5年単位(成人含)社会的孤立長期的介入が必要

終わりに:親の“頑張り”が子どもを救うためにできること

中学受験は、親子の努力の結晶です。 でも、その努力が子どもを追い込むものになってしまったら、本末転倒です。

「やりすぎたかもしれない…」と思ったら、遅すぎることはありません。

私たち一般社団法人 不登校・引きこもり予防協会は、そうしたご家庭の“再出発”を支えるために存在しています。

中学受験後、不登校になってしまったお子さんでも大丈夫です。 子どもたちは、支援さえあれば必ず立ち直れます。

まずは、現状を把握し、できることから一緒に始めましょう。

▶ ご相談はこちらから:お問い合わせフォーム ▶ 成功事例まとめ:https://yoboukyoukai.com/seikou14/

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